富士登山競走 女子総合5位(山頂コース)

7月22日(金)に開催された富士登山競走。

憧れの舞台。山頂コース。

そしてこれを制したらグランドスラムへの王手。

運よく入賞できたら、来年は富士山ゼッケンをつけて走れるかもしれない。

 

そんな私にとって夢への挑戦の大切な日。

 

天気予報通り、雨の降る朝。

山頂コーススタートは7時。

6時10分前ごろ、大会事務局のアナウンス。

雨は結構降っていて、選手は少しでも雨宿りできるようにと寄り添うように、屋根のほとんどない会場内でその声を聞きました。

「山頂の気温が低く、選手の低体温症や無事の下山が心配されるため、本日の山頂コースは5合目打ち切りとします。」

その瞬間の選手のため息。

一瞬にモチベーションが下がったのを、会場全体で感じました。

 

私も山頂用に準備していきましたが、5合目がゴールとなるならスタート時までにやることが変わる。

早速荷物預ける前に片付けから。

山頂まで携帯する予定のものはすべて預けて、身軽に変身です。

スタート整列開始が6:30なので、もう時間がありません。

トイレ、補給、整列前に数分雨の中を走っただけでした。

昨年初チャレンジの5合コースでは女子総合4位でしたが、今年は初山頂チャレンジなのでBブロックスタート。

男子は1000名近くいるブロック。これでは大変とブロック整列は頑張って前に並びました。

それからのスタートまで、ただ立っているだけ。

まともにアップしていないので、5合目打ち切りとはいえ順調に走れるか・・・。

ただ昨年は暑くてこの待機時間も汗ダラダラのランナーが多かったですが、今年は10℃近く低いコンディション。

タイム更新のチャンスかも!と気持ちを切り替え、1時間50分切りを目標にしました。

2500人近くがあの狭い道路からスタートするので、初めの角をまがるまで足元が怖かったり、押されたりしましたが、

角を曲がればやはりみな速いランナーばかり。

自分のスペース確保ができました。

それにしても山頂コースの方は、このスピードで入っていくのですね。

スタート地点の標高700mから、永遠と登り続けるレースというのに。

アップほとんどしていませんでしたが、カラダが動いたので流れに任せて走りました。

でもね・・・このコースはホントにキツイ!気温がたとえ20℃前後だとしても、高度が心肺を追い込む。そしてどんどん傾斜もきつくなる。ダブルパンチ。今年もポジティブウォーキング区間を取り入れて進みました。

山道に入るまでの10km。

思った以上にペースが速かったのか、あと2~3kmの辺りになりようやくこの写真の左2人の男性に越されました。

右の男性とはそれより下の方で追い越しあいながら走り、途中から前を走っていました。

 

昨年はあの暑さでも2回しかポジティブウォーキングをしなかったのに、今年は4~5回も(苦笑)。

それでも馬返し到着はタイムが2分ほど速かったのです。やはり飛ばしていたのですね。

途中の声が「女子3~4位」と聞こえて、「ええっ?3位なら頑張るけど・・・」

と思いましたが、すぐ後ろにも女性がいることを知っていたので、とりあえずこれ以上落ちないようにと前に続いて登りました。後ろの女性がトレランの方(見た目)のようだったので、山道で追い越される可能性が高いと判断。

そんな思いをしながら間もなく5合目という大きな段差のあたりで「女子5位」の声。

なあ~んだ。

まだ前にいるんですね。

とりあえず10位入賞できるならOK!と5合目コースとは異なる方向へ向かうことに???でしたが、前に続いてゴールしました。山頂コースの5合目地点がゴールということなんですね。

ゴール後は友人とレースについて夢中に話していましたが、そこは標高2500m越え地点。

すぐにカラダが冷えて耐えられません。急いで着替えましたが預ける荷物バックも小さい袋で軽い着替えしか用意せず・・・。まさかの唇真っ青。その5合目から発車するバスもランナーの多さで1時間待ち。

その間雨がどんどん酷くなり、カサなし防止なし、ゴアテックスなしで、濡れるばかり。

この時に思いました。

「富士登山競走の山頂コースに出るようなランナーは、こんなに冷え込み待たされても文句ひとつ言わない。耐える。」

内臓から冷え、体の中から震えてくるのを必死にこらえてバスに乗れる順番を待ちました。

あの時間は本当につらかった。

その後表彰式開始までの2時間、昨年なら暑くてふじやまビールがおいしかったのに、震えでとてもとても飲みたいとは思えない(涙)

せっかく山頂コースで5位入賞したのに、お祝いできないなんて・・・。

山頂コース向けにしっかり食べていたのでお腹も空かず、グルメ祭りのテントをみても食欲わかない(苦笑)。

友達とおしゃべりで笑っていられたから体温を保てたようなものです。

 

その日は夕方に80デニールのタイツを買って、それを履いて食事に出かけました。

行こうとしていたお店がちょうろ囲炉裏を囲んで串焼きを食べるお店だったので、ようやく食事で体温回復しました。

 

来年の大会では5合目に預ける荷物にも念のため冬用装備も入れます(笑)

 

タイムは1時間48分台。

富士山ゼッケンがもらえなくてもAブロックを勝ち取りました。

来年こそは!

山頂で笑顔のゴール☆

 

 

走るソムリエ 堤 佳子